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フィジカルパフォーマンスで魅せる！
大根もキュウリもお手のもの！？
農業大好き田辺涼成選手にインタビューした。
サッカーとの出会い
―サッカーを始めたきっかけは？
兄の影響です。小学生の頃は、兄とよく学校のグラウンドで、夜遅くまでボールを蹴っていました。お互い負けず嫌いだったので、いつも喧嘩ばかりでしたけど（笑）
―どんな少年時代でしたか？
とにかくサッカーばかりしていました。これからサッカーの練習に行くのに、その前にも友達とサッカーするくらい。今考えたらよくそんなにできたなと思います（笑）
サッカーを嫌いになった学生時代
―学生時代では、何が思い出に残っていますか？
小学生の頃、大好きだったサッカーが、中学生になるとサッカー以外の友達と遊ぶことが楽しくなって…。逆にサッカーをすることが嫌いになっていったんです。ただ、ここまでやらせてくれた両親に「サッカーを辞めたい」なんて言えなくて、なんとなく地元の高校に進学できれば、それでいいやと思っていました。そんな時に、宮崎の鵬翔高校サッカー部に所属している１つ上の兄が、自分のことを監督に話したみたいで。「練習会に来い」と誘われました。ただ、その時もサッカーが好きじゃないので「適当にやって落ちればいいや」なんて思っていたんですよ。でも、それが受かってしまって（笑）結局、鵬翔高校でサッカーを続けることになりました。
―何があって“サッカーが好き”を取り戻したんですか？
実は高校2年生まで大嫌いで、“サッカー＝ストレス”でした（笑）ただ、高校3年生の時、少しずつ試合に出場できるようになって、それからあっという間に“サッカー＝楽しい”に変わりました。単純なんですけど、試合に出場して勝つことを知ると、本当にどんどんサッカーが好きになっていくんですよ。不思議ですよね（笑）それから“まだサッカーを続けたい”と思うようになって、宮崎産業経営大学に進学してサッカーを続けました。
―じゃあそれからは、ちゃんと“サッカーが好き”？
大学2年生の頃にちょっと夜遊ぶことが楽しい時期もあったんですけど（笑）でも、やっぱりその時も試合に出場するとサッカーが本当に楽しくて。自分はフィジカルが武器なので、耐えて耐えてゴールを決めた瞬間はたまらないです！
辛いリハビリ生活 宮崎の人たちに支えられて
―大学卒業後のプロ入りを目指していた中で、大きな怪我があったと伺いました
大学4年生の夏に、前十字靭帯を断裂したんです。手術をするしかなくて、リハビリから復帰までに約1年かかりました。走っていない期間が長すぎて、プレーできる状態まで自分の体を戻すことが本当に辛かったです。ダッシュしても足が絡まるばっかりで、「本当に自分戻せるのかな……？」っていう不安も大きかったです。
―それでもサッカーを続けようと？
なんかサッカーってやめられないんですよ。サッカー以外考えられなかったです。「上にいけるところまで頑張ってみたい」っていう気持ちが強くて、サッカーをやめるっていう選択肢はなかったです。
―リハビリ期間中はどう過ごしていたか？
キュウリ農家で働いていました。
―キュウリ農家！？
キュウリの収穫めちゃめちゃ楽しいですよ！
―農業の経験があったんですか？
実は、高校生の頃から大根農家で働いていました。トラクターとトラックに乗ること以外は全部できます（笑）大根を抜いて、洗って、やぐらにかける作業があるんですけど、全部完璧にこなせます！大根抜く作業にいたっては、めちゃくちゃ早くできますよ（笑）
―農業が好きなんですね！
大根農家の方もキュウリ農家の方も、人が本当に温かくて。だから自分も農業が好きになりました。大根農家のおじいちゃん、おばあちゃんは、何もわかっていない高校生の自分を雇ってくれて、今考えると本当にありがたかったなと思います。ただ当時、仕事をしてお金をもらうことがいかに大変なことかを理解していなくて、どうやってサボるかってことばかり考えてて（笑）そんなちゃんと働かない高校生の自分をちゃんと叱ってくれて、本当に感謝しています。少しずつ自分を頼ってくれるようになって、それがやりがいになっていって、気づいたら約6年も続けていました（笑）今でもふらっと、つい遊びに行ってしまうくらい大好きな場所です。
―農業にはどんな魅力を感じますか？
例えば、干し大根って冬の短い期間にしか作れないんで、収穫もかなりスピーディにやらなきゃいけないんです。広大な畑をみんなで一斉にやるんですが、全部の畑を抜き終わった時の達成感はもうやばいですよ！（笑）そういう達成感は魅力のひとつですね。あとはやっぱり大根農家でもキュウリ農家でも感じたような「人の温かさに触れられる」ところは大きな魅力ですね。本当に素晴らしい職業だし、尊敬できる仕事だなと思っています。だから将来は農家になることも夢みています！
―いつか田辺選手が育てた野菜を、ふるさと納税で！なんて日がくるかもですね！
ぜひ！（笑）そうなったら最高ですね！
収穫を終えた大根農家の方との1枚（右上:田辺選手）
6年間の感謝を込めて、最後に大根農家の方にプレゼント（左下:田辺選手）
都農との出会い
―ヴェロスクロノス都農に入団したきっかけは？
農家で働きながらリハビリを続けていた時に参加した練習会がきっかけです。練習会をみてとっていただきました。
―なぜヴェロスクロノス都農を選んだんですか？
一番は上を目指せるチームだからです。元Jリーガーなど、個々の選手の能力が高くて、ちゃんと各自が自信を持ってプレーしているところに惹かれました。練習会に参加して改めて、このチームだとJFL昇格が狙えると思いました。あとは、宮崎でサッカーをしたい思いが強かったからです。人は優しくて、ご飯はうまい！高校生の頃から本当に大好きな場所なんです。もう今まで自分に関わってきてくださった宮崎の方、全員に感謝しています。
―大好きな宮崎のチーム、すぐ慣れましたか？
いや、そこは自分結構人見知りなので（笑）最初の半年間はうまく喋れなくて（笑）ようやく、最近慣れてきました。リハビリからプレーもかなり回復してきたので、雰囲気もプレーも今ようやく慣れてきた感じです。
―どんなプレーが持ち味？
フィジカル、体の強さが自分の持ち味です。体当たりしても、されても走り続けることができるので、そこから点に絡めるようなプレーへとつなげていきたいです。
―今年の目標は？
チームとしてはもちろんJFL昇格、そして最終的にはJリーグが目標です！個人としてはリハビリ明けであまり試合に出場できていないので、まずはしっかりスタメン入りすることですね。そして、やっぱりFWなので点に絡むプレーを見せたいです。アシストやゴールを決めて、チームに貢献したいですね。
―仕事はどんなことを担当されていますか？
現在は、都城営業所で受け持っている自治体のポータルサイトの登録関係をやっています。寄附金額を変更したり、注意事項の詳細を入力したり、パソコンの仕事を全然やってこなかったので今必死になって覚えています（笑）
ーサッカーと仕事の息抜きは何をしていますか？
オフの日はたまに釣りに行きます。
―お勧めポイントはありますか？
今は行けなくなってしまったんですが、鹿児島の志布志に瀬渡しで釣れるポイントまで連れて行ってくれるところがあって、そこは本当に気持ちが良くて大好きでした。
―何が釣れるんですか？
全然釣れないんですけど（笑）青ものとかが釣れます。大きいのは釣ったことがないです（笑）
―もしかして、魚も捌けるんですか？
綺麗ではないですが、3枚おろしはできます！
―すごい！ぜひ今度披露してください！
（笑）頑張ります！
大物を釣り上げた時の田辺選手
―ちなみに、都農町でのお勧めの場所は？
ポパイっていう喫茶店が美味しいです！
―じゃあポパイで食事して応援がいいですかね？（笑）
ぜひそうしてください！（笑）
―最後に都農町の方たち・全国のサポーターの方たちへ一言
まだ加入したばかりですが、試合に出場できるよう頑張ります！都農町でJFL昇格を目指していきますので、ぜひ会場で応援よろしくお願いいたします！
田辺 涼成 選手の詳細プロフィールはこちら
- 2024.05.01
- 選手・スタッフ
