2024.05.29

《選手&スタッフ インタビュー#22 》濱口 功聖選手インタビュー

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Jリーグで磨いた経験と確かな実力 

苦節を糧に悲願のJFL昇格へ 

巧みなプレーが光る濱口功聖選手にインタビューした

 

サッカーとの出会い


―いつごろからサッカーを?

 兄と姉の影響です。4歳のときにボールを蹴り始めて、福岡県の少年チーム「FC上西郷WEST KIDS(ウエストキッズ)」に入りました。

 

―小学校時代に印象に残っている試合は?

5年生のときに出場した県大会決勝です。自分も得点を決めて3-1で勝利したんですが、ずっと一緒に練習してきた仲間たちと喜びあったあの瞬間は今でも強く心に残っています。

 

―プロを目指したきっかけは? 

意識し始めたのはJ1アビスパ福岡のアカデミーに入った中学生のときです。

第一線で活躍した元プロ選手から指導を受け、適切なポジショニングや相手の状況に応じた対応などいろいろな技術を学びました。

また高校に上がってからはプロ選手との距離も近くなったので、活躍を間近で見るうちに自然とプロの道を目指すようになりましたね。 

 

―叶えるためにどのような努力を?

左右どちらの足でも正確なロングパスを出せるよう精度向上にも力を入れましたね。一球一球の質を上げることを心がけていました。 

 

―参考にしている選手は?

たくさんいるんですが……(笑)。

子どものころはクリスティアーノ・ロナウド選手にあこがれていましたね。

成長するにつれ、国内外問わずいろいろなチームの選手を参考にするようになりました。

努力を重ね、プロ入りを果たした濱口選手

 

―公式ホームページの得意なプレーに「怒りっぽい」とありますが……。

試合しているとき、結構怒りやすいんです(笑)。

基本的には自分自身にですけど、周りに当たることもあるので。

感情が高ぶりやすく、試合中は常に制御できるよう意識しています。

冷静になることでピッチ全体を見渡せるので、的確な判断に繋がっていると思います。 

 

―技術面で得意なプレーは? 

やっぱりDFなので、ビルドアップとヘディングの跳ね返す力は自信があります。

より精度を上げるため、練習終わりに付き合ってもらってずっとボールを蹴ったり、ヘディング練習に取り組んだりしています。 

激しい競り合いを見せる濱口選手(左) 

 

Jリーグで感じたプロの厳しさ 


―ヴェロスクロノス都農に入った経緯は? 

大学卒業後、2021(令和3)年にJ2鹿児島ユナイテッドFCに加入しました。そこで都農への期限付き移籍の話を受けたことがきっかけです。

はじめはいつか鹿児島に戻ると思ってプレーしていたんですが、契約満了で完全移籍になった今ではこのチームでJFLに昇格したい気持ちがより強くなっています。

 

―鹿児島での経験をどう生かしますか? 

鹿児島時代は試合に出るために毎日必死にもがいていました。ただ、とにかく自分の特色を出したプレーをしようと必死になって、チームの方針とのすり合わせが疎かになってしまったんです。

結果試合には一度も出ることができず、プロの世界の厳しさや難しさが身に染みました。都農は大学卒業後すぐに入った選手もいるので、そういった選手たちにJリーグの経験を伝えることが何か手助けになればいいなと思っています。 

 

―チームの雰囲気は昨年から変わりましたか? 

メンバーが半数近く変わって、ベテランや明るい人がいた昨年とはまた違った雰囲気になりましたね。

良い空気感だと思います。小寺真人監督がやろうとしているサッカーと、選手個人個人の特長や目標がうまくマッチするよう、コミュニケーションを密にしていきたいです。 

ゴールを決めチームメイトに祝福される濱口選手 

 

―チームメイトと息抜きをされることも? 

最近ではある選手とF1を見たり、自分がゴルフを始めたのでメンバーとプレーしたりして気分転換していますね。 

 

地域とのつながり 


―サッカー以外にはどんな仕事をしていますか?  

地域おこし協力隊のデジタル班として、町内のお年寄りにスマートフォンやタブレットの操作方法を教えています。

自分たちの世代には当たり前のことでも、お年寄りにとってはわからないことが結構多くて。使えるようになっていく様子を見ているとうれしいですし、町の人たちとの交流もすごく楽しいです。

なまりや方言がなかなか聞き取れなくて、コミュニケーションで苦戦することも多いんですが(笑)。

地域と関わる仕事は鹿児島時代には経験がなかったので、住民との距離が近いのはすごく新鮮です。仕事を通じて自分たちのことを覚えてくれて、試合に来てくれた人もいました。

一人一人と距離が近いのも都農の魅力だと思います。 

地域おこし協力隊の活動に励む濱口選手(右) 

 

―都農町での暮らしはどうですか? 

自分が生まれ育った福岡県福津市ものどかな地域で都農町と少し似ていたので、特に違和感なく暮らし始めましたね。

サッカーをする上でも集中できる環境で、過ごしやすいです。 

 

―おすすめのスポットはありますか? 

たくさんあります。都農ワイナリーや都農神社も素敵なところですし……。

特におすすめしたいのは「文明チャレンジカフェ」です。食べ物もおいしくて、とにかく居心地がいい。

あとよく行くのは「南国プリン都農研究所」。ここのプリンは本当においしくて、お土産としてもよく買います。

甘いものは好きなんですが、普段は(体作りのために)あまり食べないように気を付けていて……まあでも食べちゃいますよね(笑)。 

サポーターと交流する濱口選手(左) 

 

 

ヴェロスクロノス都農の未来 


―さらなる成長へ課題は?

試合に勝つためにはとにかく失点しないことが大切です。1vs1の強度に加え、方向転換の速さや加減速などアジリティをさらに磨いて守備力向上を目指します。 

リーグで勝ったとしても、その後の決勝(全国地域サッカーチャンピオンズリーグ)で負けてしまったら意味がない。技術面だけでなく、試合中に失点しても左右されないメンタルも鍛えていきます。 

 

―今後の目標は? 

JFL昇格です。他は頭にありません! 

 

―町民とサポーターにメッセージをお願いします。 

応援にきてくださって本当にありがたく思っています。

宮崎県外の試合にも駆けつけてくださる方もいて、いつも感謝しています。昇格を目指して頑張ります! 


濱口 功聖 選手の詳細プロフィールはこちら

2024.05.29
選手・スタッフ

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