U-18日本代表として活躍してきた経験を糧に
ヴェロスクロノスを勝利へ導く
MF堀研太選手へインタビューした。
サッカーとの出会い
ーサッカーを始めたきっかけを教えてください。
僕は三人兄弟の末っ子なんですけど、お兄ちゃんがサッカーをやっていたので、それについて行ってボールで遊んでいたのがきっかけですね。お兄ちゃんとは歳が離れているので一緒にサッカーをすることは無かったんですが、サッカーするのが楽しかったので、僕が5歳くらいの時にお兄ちゃんが入っていた地元のサッカーチームに入りました。お兄ちゃんの背中を追って始めたサッカーですが、気がつけば今までやっていましたね。
ー学生時代で印象に残っていることはありますか?
小学・高校の時に選手権大会で優勝したことですね。これはサッカーに限った話じゃ無いですけど、どのスポーツや年代であっても優勝するのって難しい事だと思うんですよ。実際に試合に出て優勝を掴む経験は、誰にでもできるものじゃないですし、頂点を目指すチームの雰囲気はかなり印象に残っています。何回か優勝を経験できたことは、自分のサッカー人生に影響を与えましたね。
ープロサッカー選手になったきっかけを教えて下さい
僕が所属していたチームは、プロの選手が身近にいたので、純粋にかっこいいっていうのもありましたね。それこそ交流じゃないけど、プロの選手と対談してみたり、そこから「プロになりたい」っていう気持ちが強くなって、自然と目指すようになりました。
インタビューに答える堀 研太選手
日本代表での経験
ーU-18日本代表に選ばれた時の心境はどうでしたか?
U-18の日本代表の時とか、トレセンで選抜されるのはやっぱり気持ちが高まりました。もちろんどの試合も全力で戦うんですけど、日の丸を背負って戦う時は、いつも以上に気合が入るんです。そういう貴重な経験ができたのが良かったと思います。日本代表に選ばれてからは、海外の選手ともプレーする機会が増えたので、海外のレベルを肌で感じて「自分ももっと上手くなりたい」ってモチベーションが上がりましたね。
ー日本の選手と海外の選手の違いはありましたか?
U‐16の時はあまりフィジカルの差を感じなかったんですけど、だんだん年齢が上がっていくにつれて、海外の選手は日本の選手よりも体が大きくなるので「フィジカルの差が大きいな」と思いました。海外の選手だと足が届くところが、僕らは届かなかったりとか、走り負ける場面が増えたりとか、そういう差を結構感じましたね。
ー海外を経験して変わったことはありましたか?
すべてで勝つ必要は無いということを学びました。フィジカル面やどうしても変えられない部分を一人で勝つことは難しいと思うんですけど、サッカーはチームスポーツなので、自分の武器をそれぞれが出し合って、勝てるように工夫する所が面白いんです。それこそセットプレーでのフリーキックとか、コーナーキックでどうやって点を取るかとか、勝つためにいろんな頭を使うようになりましたね。
ヴェロスクロノス都農で活躍する堀選手(左)
都農町との出会い
ーヴェロスクロノス都農に入ったきっかけを教えてください。
小寺監督(現ヴェロスクロノス都農の監督)の目指すサッカー像が、自分の考えと合致したのがきっかけです。監督から「こういうサッカーをしたい」っていう提案をもらった時に、自分がどうチームの力になれるかとか、いろんな話をする中で「このチームのみんなで優勝したい」っていう気持ちになったのでチームに入ることを決めました。
ー都農の魅力を教えてください。
地域との関わりが濃いところですね。それこそ町の人にバーベキューに誘ってもらえたりとか、いつもお世話になっている農家さんが、町で声をかけてくれたりとか、些細なことですけどやっぱり嬉しいんです。僕は一人身なので一人でいる時間が他選手よりも長いんですけど、そういう場に誘ってもらえると、「いい時間を過ごせたなあ」っていう気がします。町の人とバーベキューするのって、他のチームだと開く場所もなければ、環境もないのでこれは都農の魅力の一つですよね。
ー仕事はどういったことをされているんですか?
主に都農神社の清掃や、放課後児童クラブのサポートをしています。子供たちが怪我をしないように見守ったり、お手洗いが遠くて一人で行けない子とかが居たら、一緒に連れて行ってあげたり全般的なサポートをしていますね。
神社の清掃とか、児童クラブとかで仕事をしていると、いろんな人と会話ができるのが自分にとってすごく良いんですよ。地域とのコミュニケーションがなければ、このチームは上にいけないだろうし、地域全体を盛り上げられるきっかけになるのは、今の仕事だと思うんです。この地域おこし協力隊での活動って、実はサッカーにも繋がっていて、仕事をすることで「もっとサッカーも頑張ろう」って自分のモチベーションになっていますね。
地域協力隊として活動する堀選手
チームの環境
ーサッカーにおいて都農の環境はどうですか?
J1クラブと比較すると、予算面でどうしても難しい部分もありますね。でも、そんな難しい中で最善な環境を作ってくださっているのですごく感謝しています。天然芝でやらせてもらったり、トレーニングジムを作ってくれたり、みなさんの厚いサポートのおかげもあって精一杯頑張れていますね。あと、都農は自然豊かでサッカーに集中ができる環境だと思います。車も少ないし畑があって落ち着いててっていうのが、ゆっくりできるいい街だなって思います。僕の実家の方は、高層ビルが立ったりとか交通量も多いしわちゃわちゃしていたので、静かで山も海もあるみたいな、ゆっくりできる環境は本当素晴らしいなって思いますね。
ーチームのいいところを教えてください。
仲が良いところです。うちのチームはみんなが近くに住んでいる分、選手同士の距離も近いですし、選手の家族とも交流があって家族ぐるみの付き合いなんですよね。どのチームでも、ある程度は練習後にご飯に行ったり、コミュニケーションを取ることはあるんですけど、うちのチームみたいな距離の近さや、家族との交流とかはあまりないんです。そういう部分で言ったら、どのチームよりも仲が良いと思います。チームは家族のような存在ですね。
ヴェロスクロノス都農の未来
ーこれからどうなりたいか教えてください。
J1で試合に出られなくなって地域リーグにきたんですけど、まだまだ上のカテゴリーでやりたいと思っているので、このチームで上を目指して頑張りたいです。普段の食事を気をつけるのはもちろん、トレーニングは欠かさないで、試合ではチームを勝たせるアシストや点を取る意識とか、自分ができることを精一杯やりたいですね。それが結果的に、チームの目標であるJFL昇格に繋がってくるんだと思います。
ー仕事ではどうなりたいですか?
都農に来て数ヶ月経ったんですけど、正直、仕事面ではまだ自分の中で目標が定まってない部分もあるので、そこを明白にしていきたいと思っています。都農の人たちとの関わり方とか、どうしたら地域を盛り上げていけるのかとか、そういう部分も見据えて、なにか一つ目標を持ちながら頑張っていきたいです。
ー最後に都農町の方にひとことお願いします
サッカーでJFL昇格を必ず達成させるので、応援の程宜しくお願いします!!
堀 研太 選手の詳細プロフィールはこちら
- 2023.07.26
- 選手・スタッフ